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太平洋横断往復航海の準備と実際 (その3)

2016-10-11
2016年10月11日(火) 17時 記

太平洋横断往復航海の準備と実際 (その3)

  目 次

  1.ヨットの紹介 (2016年10月 5日のブログ参照)
  2.船体の準備 (2016年10月10日のブログ参照)

= 本日紹介分の目次 =

  3.電源設備
  4.航海計器
  5.無線設備

============

  6.法定備品
  7.その他の準備
  8.装備の二重化
  9.復原性の悪化
 10.荒天時の対策
 11.免許、資格等の準備
 12.チャート
 13.気象情報の入手
 14.船内の生活
 15.食糧、清水、燃料、医薬品
 16.出航日、帰国予定時期の決定
 17.航海コース
 18.航海中のサポート等
 19.出港手続き、入港手続き
 20.サンフランシスコ、ハワイでのサポート
 21.航海中のトラブル
 22.航海の総括
 23.航海中の写真集


3. 電源設備

電源設備系統図
DSC_0002 (2)

1) バッテリー
古河電池製 FB9000-125D31R x 4 台
オリジナルは2台だったが、2 台増設して合計 4 台にした。

チャートテーブル下に増設 2 台分の格納スペースを作った。
10. CIMG1897

11. CIMG1898

オリジナルの2台は、右舷クオーターバースの下に置かれていたので、増設2台を隣接して置くことが出来た。
18. IMG_3094

バッテリーのタイプは、国産の大型乗用車に使われている普通の開放型鉛バッテリー。
ただし、見た目密閉されているので、大きくヒールしても液漏れはしないはず。
バッテリー液の補充は必要なし(取説では補充禁止と記されている)。
サービスバッテリー群 3 台、エンジン始動用 1 台の 2 グループに分けた。

2) ソーラーパネル
ケー・アイ・エス(KIS)製 GT85 (90W) x 4 枚

9. IMG_1953

合計 360 Wで、かんかん照りの日中は発電電流が20Aほどになり、電力消費を賄いつつ充電出来た。しかし、薄日や曇りの日も多く、夕方までにバッテリーが満充電になることは稀で、常に節電に努めていた。
曇りや雨の日は全く不足したので、昼間は音楽を聴くことを控えたり、夜は冷蔵庫を止めたり、航海灯を消した。

また、ソーラーパネルの設置角度はほぼ水平なので、快晴の日でも午前9時ころまでと午後 3 時ころ以降は太陽光の入射角が低く発電量は多くない。

今回の電源設備の評価として点数を付けるなら、70 点くらい。
節電に努めれば何とかなるという程度で、決して満足の行くものではなかったが、バッテリー充電のためだけにエンジンを回したことはほとんど無かったので、ぎりぎり合格と言ったところ。

電源をソーラーパネルに頼るなら、もう少しパネルの面積を増やす必要がある。
ハードドジャートップにあと 100 W くらい追加設置出来るが、ここはメインセールの影になることが多いのであまり期待できないかもしれない

他の発電設備も考えたが、風力発電機は音がうるさいと聞いていたことと、動くものは壊れるのではないかと思い採用しなかった。

DuoGen という、風力と水力両用の発電機が良いと聞いていたが、やはり動くものであることと、かなり高価で、水力利用時の抵抗が気になったので採用しなかった。DuoGen のホームページによると、水力利用時の速力低下は 0. 5 ノットとのことだが、平均速力が 4. 5 ノット程度のものが、4. 0 ノットにダウンすることは、影響が大き過ぎると思った。

3) 充電コントローラー

15. IMG_3115

(1) サービスバッテリー群 3 台充電用
福島電気製 SPC-005 (MPPT 制御方式) x 1 台
MPPT 方式は、充電効率が PWM 方式に比べて良いとのことだったので、高価でサイズが大きかったが採用した。
比較する対象が無かったので、どれだけ充電効率が良かったかは不明だが、パソコンで充電状況を数値でモニター出来たので節電の参考にした。

(2) エンジン始動用バッテリー 1台充電用
未来舎製 PV1212C1A (PWM 制御方式) x 1 台

4) バッテリー残量計 : ドイツの Votronic 社製。
バッテリー残量計は、日本周航時から装備していた。
バッテリー電流の流入量と流出量を積算して、バッテリーの残量を数値で表示してくれるので、分かりやすくて良かった。

5) バッテリー充電器 : 未来舎製 CH-1225GTD (25 A/hr) x 1 台

6) インバーター : 未来舎製 FL-S126 (125 W) x 2 台
パソコン、プリンターの電源、双方向無線電話装置、スマートフォン、カメラのバッテリーの充電用。

7) シガーライター型 12 V 電源アウトレット x 6 ヶ所
イリジウム衛星電話機の充電、インバーター、冷蔵庫、掃除機などに使用。
12 V 電源は結構必要だが、いざ取り出そうとすると簡単ではない。


4. 航海計器
たくさんの航海計器、無線機、法定備品などを取り付ける必要があったので、『壁』 が必要だった。

12. IMG_1972

13. IMG_1978

14. IMG_1973

15. IMG_1976

ハードドジャー内のナビゲーションスペース。
荒天時はここで外を見ていた。中央の表示器は、パソコンのサブモニターでチャートが表示される。
IMG_9264.jpg

1) GPS
(1) パソコンの USB ポートに接続して使う簡易タイプ x 3
パソコンの電子チャート上に自艇位置、スピードを表示するのに使用。

(2) Magellan 社製ハンディータイプ x 1 (予備)
(3) 国際 VHF (DSC) 用 x 1
(4) AIS 用 x 1

2) AIS
(1) 送受信機 : キューシンク製 AIS-7000
パソコンに接続し、OpenCPN で表示される電子チャート上に、自艇と他船を表示。
他船のアイコンをクリックすると、その船の情報、船名、船籍、船種、サイズ、目的地、進路、スピードなどが表示される。さらに、その船と自艇が最接近するまでの時間と、その時の距離も表示される。

衝突の危険を感じたら、船名が分かるので、VHFで呼び掛けることが出来る。
他船接近の警報が無かったが、それがあればパーフェクトであった。

(2) アンテナ
AIS の使用周波数帯はVHF と同じなので、両者のアンテナは共用できる。
しかし、共用するには、自動アンテナ切替え器が必要であり、高価なのでそれぞれ専用のアンテナを装備した。

それぞれ専用のアンテナを装備する時は、VHF 発信時の強力電波でAIS を壊してしまう恐れがあるので、両者を水平距離で 10 m 以上離す必要があるとのことだった。
狭いヨットの上では不可能なので、AIS 用をマストトップに、VHF用をソーラーパネルアーチに取付けて、高さ方向でお互いの干渉を避けた。

AIS のアンテナをマストトップに取り付けたので、半径 60 ~ 70 海里をカバー出来て、安心感抜群だった。

24. IMG_3110

3) レーダー : 古野電気製 1715
濃霧にはほとんど遭遇しなかったので使用頻度は低かった。
消費電力が大きく、アラームは設定しても波に反応して頻繁に誤作動するなど、使い勝手は良くなかった。AIS で十分だった。

4) 風向・風速計 : Raymarine 製 T101 Wind System (ワイヤレスタイプ)
表示器を持ち運べるので、キャビン内でもデッキでも見ることができて便利だった。風速を数値で知ることができたので、リーフのタイミングなどを客観的に判断できた。

5) 航海灯 : LED タイプに変更。
それでも、夜間の消費電力をおさえるために航海灯を消した。
AIS で半径 60 ~ 70 海里以内に他船がいないことが確認できれば、2 ~ 3 時間は航海灯を消しても安心していられた。


5. 無線設備
1) アマチュア無線
(1) 無線機
・送受信機 : ICOM製 IC-7100M (50W)
タッチパネル式で、無線機になじみの無い素人でも使いやすかった。

・受信専用機 : ALINCO製 DX-R8
アマチュア無線の免許を取得する前に購入したため受信専用。
気象ファクスの受信専用機として使用。

(2) アンテナ
送受信機用アンテナ : バックステー兼用

インシュレーター : HAYN 製 Hi - MOD (RISS07) x 2
24. IMG_3110

25. IMG_3108


導線巻付要領図(最終案)


オートアンテナチューナー  : ICOM 製 AH-4
26. IMG_3111

オートアンテナチューナーは、アンテナ線がデッキを貫通してはいけないと教えられたので、ソーラーパネルの裏面に取付けた。

受信専用機用アンテナ : APEX RADIO 製 303WA-2 (1. 8 m のホイップアンテナ)
27. IMG_3109

1. 8 m のホイップアンテナでも、気象ファクスの周波数帯はほぼ受信できた。

(3) アース
電波を飛ばすにはアースが必要とのことだった。
いろいろな方法があるようだったが、自艇にはスペースの問題で採用出来なかったり、船体に穴を開ける等不安を伴うものだったので採用しなかった。

代わりに、かつてマグロ船の通信長をしていた無線のプロのヨット乗りの方から教えて頂いた方法を採用した。
船上の全ての金属、マスト、ステー、パルピット、ライフライン、トウレール、ソーラーパネルアーチ、エンジン等全てをデッキ裏で電線でつないで、一つの大きな金属の塊を作ってアースとした。
電波は結構飛んだと思う。

  アース結線図(最終案)

2) 国際VHF無線機 : ICOM 製 M504J (25W)
アンテナは、ソーラーパネルアーチに取付け。

3) イリジウム衛星電話機 : Iridium GO

16. Iridium Go Marine Package

17. IMG_2720

自分が普段使っているスマートフォンが、Wi - Fi の船内 LAN でつながってハンドセットになり、電話もメールも陸に居る時と同じ感覚で出来た。

本体は米国の、PredictWind 社から購入し、通信契約はやはり米国の SatphoneStore 社と結んだ。
詳細は、PredictWind と SatphoneStore のホームページ参照。

通信契約の内容は、「GO Unlimited」 という料金プランで、データ使い放題で、無料通話が5分間分付いて、税込で 1ヶ月 130 ドルほど。
ただし電話は、無料通話分を超えた時の通話料が 1 分間 10 ドルほどと、かなり高額だったので、ほとんど使わなかった。
契約した料金プランの、データ使い放題は、航跡自動表示サービスを依頼する時は、位置情報を SMS で頻繁に自動発信するので必要。

最近 SatphoneStore 社のホームページをのぞくと、料金プランの 「GO Unlimited」 は、データ使い放題で、無料通話が 150 分間分と大幅に増えていて、しかも、150 分の無料通話分を超えた後の通話料は、1 分間 1. 09 ドルと信じられないほど安くなっているのに、料金は税込で 1 ヶ月 130 ドルほどと変わってなかった。




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