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ハワイ ~ 清水間 の航海を振り返って

2016-05-23
2016年5月23日(月) 19時40分 記

清水港に到着以来すでに2週間になりますが、ヨットの修理と整備があるのでまだ帰宅してません。

修理と整備の合間を縫って、ハワイ ~ 清水間 の航海を振り返ってみます。

航跡図 -16

1.航海期間
   出航日時     : ハワイ時間 2016年 4月 3日(日) 12時00分
                (日本時間 4月 4日(月) 07 時00分)
                (アラワイチャンネルを出て、セーリングを開始した日時)
   到着日時     : ハワイ時間 2016年 5月 9日(月) 16時54分
                (日本時間 5月10日(火) 11時54分)
                (清水港の防波堤の港口を通過した日時)  

2.航海データ
   総航海距離    :  3,859 Nm
                 (アラワイチャンネル出口 ~ 清水港防波堤港口)
   総航海日数    :  36日 4 時間 54分
   総航海時間    :  868.9 時間
   平均 DAY RUN  :  106.6 Nm
   最大 DAY RUN  :  148 Nm (船内時間 5月 3日)
   最小 DAY RUN  :   52 Nm (船内時間 4月25日)
   平均スピード    :  4.44 ノット

3.清水消費量(総消費量 / 一日当たりの消費量)
   飲料水 : 30 L / 0.83 L (純粋な飲み水で、常に冷蔵庫で冷やしていた)
   調理水 : 22 L / 0.61 L (主にコーヒーとカップ麺)
   雑用水 : 98 L / 2.71 L (朝晩2回の洗面、手洗い、海水で洗った食器のすすぎ、
                      洗髪、シャワー等)

4.エンジンデータ
   総エンジン運転時間      : 106.8 時間
    (アラワイボートハーバー ~ 富士山羽衣マリーナ)
   燃料消費量(推定)      : 118 L
   1時間当たりの燃料消費量 : 1.10 L/hr
 
5.荒天遭遇日(船内時間)
    4月 5日夕刻 ~ 4月7日午後まで
    4月18日午後

6.弱風日(風速4 m/s 未満が半日以上継続、船内時間)
   4月4日、23日 ~ 26日
   5月6日、 8日 ~ 10日
   
7.発生トラブルと対処
 1)バウハッチ、キャビンハッチ漏れ
   昨年、サンフランシスコへ向かう時から少し漏れていたが、今回漏れが激しくなった。
   キャビンハッチは漏れては困るので、周囲をテーピングした。
   バウハッチは、開けることがあるので、フォクスルスペースをビニールシートで覆って
   タオルを置いた。

 2)ジブシート損傷
   追手で走っている時に、反対舷のジブシートが遊んでインナーステーの金物に擦れて
   損傷。
   前後を逆転して使用。

 3)エンジンストップボタン(ワイヤー式)固着
   エンジンパネル内に波が打ち込んで、ワイヤーが錆付いてしまい固着。
   機側のストップレバーでエンジンを停止。

   常にワイヤーが錆て固着するのでグリースを注油しなければならなかったのだが、
   エンジンをあまり使わなかったので、忘れていた。

   しかし、何故ワイヤーの材質が鉄製なのだろうか。
   ステンレスワイヤーにするといくらコストアップになるのだろうか。
   ヤンマーには改善を望みたい。

 4)エンジン運転時間積算計動かず
   エンジンパネル裏の結線断線の可能性大。
   
 5)マストのミドルステー切断  
   デッキからロワースプレッダーの先端を通ってアッパースプレッダーの付け根まで行って
   いる、左舷ミドルステー(5mm)がロワースプレッダーの先端で切断(素線19本の内
   16本切断)。

   IMG_4008.jpg

   IMG_4010.jpg

   右舷も、素線が1本切断。
   IMG_4011.jpg

   IMG_4012.jpg

   マリーナに到着してから気が付いたもの。
   原因は、はっきり分からず。

   スプレッダー先端の、ステーを押さえる樹脂製の部品を新型(改良型?)に交換。 

 6)ブームリフト(トッピングリフト)がマストトップ部で損傷。
   全体長さのほぼ中央になるため、天地逆転できず、新替えすることに。

   IMG_4013.jpg

 
8.入港手続き
  今回は、富士山羽衣マリーナに入る予定だったので、到着予定日時を連絡したところ、
  マリーナで、検疫所、税関、海上保安部へ連絡してくれて検査を申請してくれたので
  大助かりでした。

 1)清水海上保安部へ船舶保安情報の事前送付
  入港の24時間以上前に、入港する港の海上保安部へ船舶保安情報をファックスで送付
  する必要あり。
  ヨットからファックス発信は不可能なので、昨年の出航時に書式をもらって、予め記入でき
  るところは記入しておいて、入港予定日時などがはっきりしたら家内が記入して自宅から
  送った。

  マリーナからも書類を送ってくれていたので、スムーズに受付けられた。
  これを怠ると、24時間入港させてもらえないので要注意。

  2)検疫 
  マリーナに到着後、検疫の係官が来て臨船検査。
  質問に答えて、書類を作成して検疫検査終了。
  これで上陸できることになった。

  今回は、昨年5月の出航時に船舶衛生検査書を取得しなかったので臨船検査となったが、
  船舶衛生検査書を持っていれば、入港時に検疫所へ連絡することにより臨船検査は不要
  とのこと。

 3)税関
  検疫に続いて、税関職員が来て臨船検査。
  質問に答えて、書類を作成して終了。

 4)入国審査
  翌5月11日に、静岡駅近くの名古屋入国管理局 静岡出張所まで行って、パスポートに
  「帰国」のスタンプを押してもらって終了。 

 5)海上保安部の臨検
  海上保安部の保安官が2名来て、船検証、小型船舶操縦士免許証、無線局免許状、無線
  従事者免許証などをチェックして、種々質問を受けて終了。

9.航海を振り返って
 1) 航海日数
  4月5日の午後から22日の昼ころまで16日間、10 m/s 前後の安定した貿易風を受けて、
  クオーターリーで走り続けることができ、DAY RUN を伸ばすことができた。

  その後高気圧の懐に飛び込んだため弱風の日が4日ほど続いたが、航海日数は36日と
  5時間ほどで、ほぼ予定通り
  の日数で到着することができた。

 2) 航海コース
  ハワイを出た後、しっかりした太平洋高気圧の南の縁を一路真西へ進むコースを取った。

  東経163度辺りで移動性高気圧が西から東進してきたので、その南側へ潜り込もうと
  思ってコースを南へ下げたが、高気圧も南へ下がってきたので、南側へ潜り込むことは
  止めて高気圧の懐に飛び込んで突っ切るコースを取ることにした。
  結果として4日間ほど弱風の日が続いたが、連日快晴でグリーンフラッシュを見ることが
  できて良かった。

  その後、日本へ向けて東経161.5度付近からコースを北寄りに変針。
  最初は黒潮の影響を考えて四国沖を目指す290度で進んだが、黒潮は八丈島の南側
  から北上していると判断して、八丈島を目指す315度で走ることにした。
 
  結果は、予想通り八丈島の南から黒潮に乗って快走し、難なく黒潮を横切ることが出来た。

10.所感
5月10日(火)の昼過ぎに、無事清水港の富士山羽衣マリーナに到着して、昨年の5月21日から始まり、ほぼ一年にわたりました航海が終了しました。

今の心境は、大時化に遭うことなく、事故なく、大きなトラブルなく、怪我せず、病気せず、無事に帰国出来て本当に幸運でした。
達成感より、ほっとした気持ちの方がはるかに大きいです。

今回の、ハワイ~清水間の航海は、昨年の清水~サンフランシスコ間、サンフランシスコ~ハワイ間の航海と違って、精神的にかなり余裕があり、航海を楽しむことが出来ました。

朝は、荘厳な朝焼けから始まる日の出を見て、昼は水平線に囲まれて、真っ青な空のもと紺碧の海を滑るように走り、夕方は、真っ赤に燃える夕日が水平線に沈んでいく時に、大自然の雄大なショーであるグリーンフラッシュを見て、そして明るい空に静かに幕が下りると、星が順番を競うように、一つ、二つ ...と姿を現し、やがて満天の星空になります。

しばし時の経つのも忘れて、星たちと話をします。
流れ星が、天空のカーテンを引き裂くように走り、人工衛星が、私も見てとばかりにゆっくり、ゆっくり滑って行きます。
雲じゃないからねと、天の川も流れています。

毎日のように、このような至福の時を過ごすことが出来ました。

これもひとえに皆様より頂きました、ご指導、ご助言、ご支援、ご声援の賜物と心より感謝しております。
本当に有難うございました。


最終的にヨットは、ここ清水の富士山羽衣マリーナに置かせて頂くことになりました。

富士山羽衣マリーナは、係留艇の管理をしっかりやってくれて、スタッフの皆さんが明るくて親切で、クラブハウスが清潔感あふれる良いマリーナです。
高速バスが東京駅からマリーナのすぐそばまで来ていて、交通の便も良好です。

そして、何よりも富士山と夕日がきれいなんです。
IMG_3983.jpg

IMG_3997.jpg

IMG_3999.jpg


次回は、ハワイ~清水間の写真集をアップする予定です。
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コメント:
今後の参考にさせていただきます。
ハワイ~清水航海のダイジェストを読ませていただきました。古賀さんのコメントを読んで、疑似体験ができました。実際にやってみないと、その感動はわからないかもしれませんね。私も、先ずは国内クルーズから始めたいと思います。
No title
古賀さんのヨットでの帆走やナビゲーションなどの航海技術の高さにも感心しますけど、きちっと詳細にログを取っていることにも感心します。
航海中の航海日記を見てて、トラブルはバッテリー上がり位と思っていましたが、ステーの切断は危なかったですね。
どうして、あんなに切れるかなぁと思いますけど、完全に切れたらデスマストの恐れもあったし・・・・・
無事に着いてよかったです(^o^)丿
無事航海完遂
太平洋の大自然を満喫されましたね!

それにしても、ステーの切断は危なかったですね・・・。
矢張り太平洋の荒波は凄かったのですね。
無事に到着出来てほんとに良かった!!

富士山羽衣マリーナは素晴らしく美しい良いところですね!
管理人のみ閲覧できます
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No title
>ステンレスワイヤーにするといくらコストアップになるのだろうか。
>ヤンマーには改善を望みたい。

ステンレスにすると錆びない代わりに「切れます」。
金属特性としてステンレスは鉄より破断しやすいのです。
ステーが切れるのもステンのせいです。
身近な所では、ステンレス包丁は刃欠けしやすく、切れ味も長持ちしない。
ちなみにステンレスも若干錆びますが、ステンの錆はたちが悪く、内部にクラックのように侵入してきます。鉄は表面からジワジワしか浸食しない。
美観を損なう錆びを除けば、ほぼ全ての工業製品において鉄の方がずっと高性能なんです。

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